便秘とは
便秘とは、便がたまっている状態、または便をするのに頑張らなければ出ない状態です。
排便が1週間に2回以下である場合や、おなかが痛い場合、便が硬くて排便時に痛みが出る場合は、
便秘の可能性があります。
便秘になりやすい時期
- 乳児期:母乳やミルク以外のものを食べ始める離乳食の時期
- 幼児期:排便のタイミングやいきむスタイルが変わるトイレットトレーニング期
- 学童期:生活リズムの変化や環境が変わる通学開始の時期
便秘の悪循環
便秘は適切に治療をしないと「便を我慢する」と「便がたまりやすくなる」の二重の悪循環を起こします。
便秘の悪循環
- 硬い便で肛門が切れる経験をして、痛みで排便を我慢する
- 大腸に便がたまり、水分が吸収されてさらに便が硬くなる
- 硬くなるとお尻が切れたりして痛いので、ますます便を我慢する
- 直腸が広がって感覚が鈍くなり、便がたまることに慣れてしまう
- 便がたまっても便を出したいと思う感覚が鈍くなり、便が大腸にたまって硬くなる
合併症
- 尿路感染症(おしっこの通る道に細菌が感染する)
- 遺尿・夜尿(いにょう:おしっこがもれる、やにょう:おねしょ)
- 排尿障害(おしっこが出にくい、少ししか出ない、おしっこを出したいのに出ない)
治療
以下の3つの治療法を通して、便が溜まりにくい状態を維持しましょう。
食事療法
食物繊維を多く含む食材を取り入れた栄養バランスのとれた食事や、おやつの食べ過ぎや水分不足に注意しましょう。
浣腸
グリセリン溶液をおしりから入れることで、以下の2つの効果を促します。
- ①腸を刺激して、動きを促進する
- ②便を柔らかくする
①と②から排便を促します。浣腸は直腸に溜まっている便を出すのに、とても有効な治療です。
飲み薬
便を軟らかくして出やすくする薬(浸透圧性下剤)、大腸に刺激を与えて腸の運動を活発にして便を出す薬(刺激性下剤)があります。年齢や薬の飲みやすさに応じて、自分に合った便秘薬を服用しましょう。