原因

ウイルスや細菌の感染が原因となります。ほとんどの場合はウイルス感染で、細菌感染は食中毒でみられます。

  • 主なウイルス感染:ノロウイルス、ロタウイルスなど
  • 主な細菌感染:カンピロバクター、サルモネラ菌、病原性大腸菌など

感染経路

主な感染経路は3点あります。

経口感染:
病原体に汚染された食品や水を飲むことで感染します。
接触感染:
手に付いた便や嘔吐物に含まれる病原体が口に触れて感染します。
飛沫感染:
嘔吐物が乾燥して空気中に飛び散った病原体を吸い込んで感染します。

潜伏期間

  • ウイルス感染:1~3日程度
  • 細菌感染:数時間~数日(細菌によって異なります。)

症状

  • 嘔吐
  • 吐き気
  • 下痢
  • 腹痛
  • 発熱
胃腸炎症状

診断

嘔吐、下痢などの症状や、発症までの経緯などから総合的に診断します。

治療

ウイルス感染の場合、症状を緩和する治療が中心です。嘔吐や下痢で体の中の水分が失われて糖が不足するので、脱水や低血糖の予防を行います。

  • 嘔吐後の水分摂取の進め方:嘔吐後、30分以上たってからティースプーン1杯程度の経口補水液を飲みます。嘔吐がなければ15分程度あけて、再度ティースプーン1杯ずつ水分を取るようにします。嘔吐がみられなければ、少しずつ水分量を増やしていきます。
  • 食べても良いもの:リンゴジュース、お味噌汁、おかゆ、うどん
  • 食べない方がいいもの:柑橘系(オレンジジュース)、乳製品、脂っぽいもの

感染拡大予防

手洗い、うがい、嘔吐物や便などの感染物の処理(マスク・使い捨て手袋・エプロンをしてペーパータオルなどで汚物を拭き取ります。次亜塩素酸ナトリウムなどで感染物周囲の床を浸してから拭きとります。)

胃腸炎画像

こんな時にはすぐに病院へ

嘔吐を繰り返して水が飲めない場合、痛くなったりおさまったりして繰り返す腹痛がある場合、便に血が混じる場合、けいれんした場合は受診してください。