乳児湿疹(にゅうじしっしん)の種類
乳児脂漏性(しろうせい)湿疹
生後2週間ごろ以降の赤ちゃんの顔や頭、首などにできる黄色いかさぶたのような湿疹です。
皮脂が多く分泌されることが原因で、自然に改善することもありますが、
炎症を起こして赤くただれることもあります。
新生児にきび
生後2週間ごろに、おでこを中心にできる赤または白の小さなブツブツです。
お腹の中でお母さんから受け継いだホルモンの影響を受け、皮脂の分泌が活発になることが原因です。
ほとんどの場合は数か月で自然に消えます。
乾燥性湿疹
肌の乾燥によって、肌のひび割れ、白い粉が吹く、赤くなってカサカサとするなどがあります。
生後3か月以降になって皮脂の分泌が少なくなり、肌が乾燥することで肌のバリア機能が低下してできます。
汗疹(かんしん・あせも)
首まわりや頭、おでこ、わきの下、背中、お尻、手足のくびれなどの汗をかきやすい場所にできる赤い湿疹でかゆみも伴います。汗が出る管の出口がふさがることで起こります。
治療
皮膚を清潔に保つことと、保湿剤を塗ってしっかり保湿することが大切です。
ステロイド外用薬(皮膚の状態に応じて)や、かゆみを抑える飲み薬(かゆみがある場合)を使うこともあります。
※保湿剤の塗り方:保湿剤を塗る際は、数か所に点々と置いてから、手のひら全体でやさしく塗り広げます。(大人の人差し指の第一関節分=大人の手のひら2枚分に塗り広げられる量)
ステロイド軟膏の塗り方(プロアクティブ療法)
プロアクティブ療法とは、以下のステップで皮膚の状態を良くし、良い状態を維持する治療法です。
- ステロイド外用薬などの抗炎症外用薬により、皮膚の状態を良くします。
- 徐々に抗炎症外用薬を減らしていき、保湿剤によるスキンケアに加えます。
- 抗炎症外用薬を定期的(週2回など)塗り、皮膚の良い状態を維持します。
- 最終的には保湿剤のみで良い状態を維持していきます。